クラウン3.5 RS Advanceの後席はクラウンとしてはどうなのか

これが・・・クラウン?

親戚のニュークラウンに乗せてもらう機会があったので、後席に乗っけてもらった感想です。試乗でもなく、ただ乗せてもらっただけで書くんかい!と自分でも思いますが、乗せてもらってどうかはクラウンに求められる大事な点なので、こういう素人感想もアリと信じています。また、クラウン=ロイヤルサルーンな固定観念を持ち続けていた自分の中のイメージが崩れたショックをそれだけ語り置きたくなったという事でもあります。

見た目

ニュークラウンは、見た目がカッコいいです。
今までのがダサく見えるほど、見違うほど格好良くなったと言っても過言ではないと思います。
街で見かけても思ってましたが、間近でマジマジと見てもやっぱり格好良かったです。デザインに正解は無いとはいえ、これにケチ付ける人はそう居ないと思います。

優雅でいて機敏に走りそうなネコ科な佇まいが印象的になった外装はもちろん、高級そうで触った感じの質感も素晴らしく内装も抜群でした。個人的には特にホイールがめっちゃ格好良いなと思いました。

座り心地

乗っけてもらったのは3.5 RS Advanceというハイブリッドなやつです。
新車でオプション色々付いて900万くらいと聞いて高っ!と思いました。そこから値引きも凄かったそうですが・・。んが、車内に入り込み座ってみればザッツ・ショーファードリブン。シート品質良し!肌に触れる質感良し!居心地良いので乗せてもらって文句言う人など居ません。価格相応の満足感を得られ、メーカーも儲かってWin-Winなバランスの取れた価格、と思えなくもなく当初の高いなという印象は少しだけ薄まりました。(いやでも高いけど)


ニュークラウンは真ん中無理。

しかし後席真ん中は成人男性にとっては長時間は勿論、短い時間でもキツイですね。
背筋をピンと伸ばせば頭が天井に突き刺さりますし、足下もしんどいです。そして酔います(酔いました)。

天井に関しては後席からトランクに掛けての傾斜があるのでね〜
格好良くスタイリッシュに傾けてきたので、致し方なしとは言え、そこクラウンとしてトレードオフするとこかと思うロイヤラーなクラウン好きは少なくないと思います。
後席両端は余裕が幾分出来て快適度は上がりますが、足下は昔のクラウン比で言うと余裕少な目。若返りの弊害でゆとり面が犠牲になってる感は少しありました。

足元に関しては、「FRレイアウト上それは仕方ないからそこを指摘するのは無粋だ」という旨の薄っぺらい感想を添えておられる自動車評論家の動画をどこかで見ましたが、歴代のクラウン比でどうなのかも意識して言ってよねと思います。これはクラウンなのでそこを如何に妥協せずに上手いこと作られているのかが見る側としては重要(場合によっては最重要)だったわけで、新しくなったクラウンだから新しいクルマとしてレビューしますじゃ腹わた煮えくり返りますよね、こちらとしては。(知らんがな

乗り心地

走り出して直ぐは好印象。
セダンってやっぱり良いなと思わせてくれる静かで重厚感のある乗り心地です。遮音性とか気密性に優れていて、やっぱりクラウンええな〜という気持ちになりました。
3.5Lで十分なパワーがあるので踏み込むと力強く加速しますし、それでいて乗り心地が損なわれるということもなく、スポーティ感覚をより味わえて、ついでにドライバーも心なしかちょっぴり得意気。

問題は高速です。
追い越しやカーブなどは非常に元気よく走ると言うより疾ると言う感じでこなして行くのですが、むしろ普通に高速巡航している時のロードノイズが若干気になります。
そして路面の凸凹を結構拾うんですよね。タイヤは確か18インチなので車格からすると無理のないサイズに思える割には印象より少し固めといった感じ。風切り音も、あくまで過去のクラウン比ですが、結構気になります。噂には聞いていましたが、なるほど確かにニュークラウンはスポーティー度が増してる気がしました。。

感想

座り心地が若干窮屈になったのが確かであり、乗り心地はスポーツ化の弊害で悪化した?という気がします。
ニュークラウン、クルマとして若返ったという意味が何となく分かった気がします。乗せてもらっただけですが、いや乗せてもらっただけだからこそ運転して楽しいなというドライバー目線を味わってないからこその客観的なクラウン評をするなら、なんか普通の高級スポーツセダンって感じでした。レクサスに任せとけば良いやんと言う気しかしないです。

私はクラウンを運転した事は数える程しかなく、従ってお前にクラウンの何が分かるねんと言われればそれまでです。
しかし、クラウンに乗せてもらった事は数えきれないほど沢山あります。それこそ幼少の頃から母親やおじいちゃんおばあちゃん親戚のクラウンの助手席や後席に乗せてもらってはこれこそがクルマとしての最適解なのだと教えられてきたものです(それは言い過ぎかも)。そして結構な事故に遭っても軽傷で済む丈夫な作り。ミドルサイズセダンには無い上質な空間。レクサスとも違って、ラグジュアリーに傾け過ぎずに落ち着きや安心感に開発余力を傾けてきたクラウンによって穏やかな心が育まれた、と言うと過言かも知れませんが、言いたいのはそういう事です。

長々と書いてきて最後に気付きましたが、3.5RSでスポーツよりだからこそ自分との相性が良くなかっただけな気がしてきました。
3年くらい前に、中型セダンから乗り換える必要が出た母親に程度の良い中古クラウンをプレゼントした事がありましたが、その時のクラウンが2.5Lだったのを思い出しました。


13代目は古いデザインで退屈だけど、質感は申し分なし

母に買った中古クラウンは当時既に8年落ちくらいだったと思うのでもうとっくに10年10万キロ越えになりますが、未だノートラブルで車内は広いし前も後ろも快適で良く走るセダンです。運転が楽しいとは全然思いませんが、運転していてアクセルを乱暴に踏もうなんて気にはなりません。心にゆとりを持って周りに優しい気持ちになって移動の時間も疲れ知らずで幸せなひと時を送れるクルマな訳です。自分の親に乗って欲しい、安全安心丈夫で日本車の鑑みたいなクルマです。ニュークラウンの2.5はどんな感じなんでしょうね。むしろ2.5ならカドが取れた乗り心地でクラウンらしさが残っているという気になるのかも?と若干気になります。

あぁでもやっぱりクラウンはゆったりどっしり乗ってナンボみたいなとこ最重要視しないとと思うんですよね〜。大事な人を後席にゆったり乗せてこその王冠マークじゃないですか。クルマの評価はどういった視点で見るかによって分かれる事は百も承知ですが、クラウンに限ってはロイヤル感が根底にあって、そこにプラスアルファでどうなのかと言う話じゃ無かったのか。ニュルで運動性能鍛えました、は後席に乗り込むおじいちゃんおばあちゃんお子さんらからどれ程喜ばれる要素なんですやろか。キャラ変更に賛否両論らしいですが、乗せてもらう目線で言うなら否一択でしょう。

纏まりが悪くてすみませんが、スポーツ性能が格段に増し、それでいて快適度も増している?と自分の中でハードル上げまくって乗ってしまったのがいけませんでした。そこからの乖離で残念よりな感想になっただけで、単純にクルマとして見た時の総合点で言ったら物凄く良い出来なのだと思います。偏差値60は堅く、65くらい行くかもです。欲しいかそうでないかと問われれば、死ぬほど欲しいクルマです(笑)

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